-n(–no-diskio)オプションで、ネットワークの通信性能を確認するために、ディスクI/O負荷を除去した動作をさせることができます。
例えば、hcpコマンドを用いて、リモートのホームに1GB.datというファイル名でコピーする場合は以下のようになります。
$ hcp 1GB.dat 192.168.30.100:874:1GB.dat
この時、速度が期待通りに出なかった場合に、速度低下の要因がディスクI/Oによるものかどうかの切り分けをするために、次のように、-nオプションを付加してディスクのI/O動作を抑制させることができます。
$ hcp -n 0:0 1GB.dat 192.168.30.100:874:1GB.dat
コマンドラインに”-n 0:0″と追加すると、ディスクの読み書き動作を除外して(読取元のファイル一覧、ファイルサイズの取得はします)、元のコマンドと同等の動作をします。つまり、上記の例では、1GBデータの転送性能をディスクI/Oの影響を排除して測定することができます。
以下のように、ディレクトリを指定する場合は、src/ディレクトリに存在するファイルをたどって、その個数とサイズに対応するデータ送信を行います。
$ hcp -R -n 0:0 src/ 192.168.30.100:874:dst/
また、-nオプションは、指定したファイル構成に関係なく、ファイル数とサイズを指定することもできます。以下は、-nオプションを用いて、ファイルサイズが1KB(1024B)のファイル を10万個送信する動作をさせる場合の例です。
$ hcp -R -n 100000:1024 src/ 192.168.30.100:874:dst/
このように指定すると、src/内のファイル構成に関係なく、10万個の1KBファイルを送信する動作をさせることができます。(サイズは一律にはなりますが、小さいファイルが10万~100万個などかなり多い個数での転送性能を確認するため、などに使用します。)