Q1.10Gbps以上のネットワーク環境下において、Bytix Archaea tools(HCP tools)を利用しても性能が出ません。
A.性能低下を起こすと想定される要因については、下記のような影響が考えられます。
1.ライセンスが適用されていない
ライセンスファイルが読み込めなかった場合、トライアルライセンスモードで動作します。
トライアルライセンスの場合、1Gbpsの帯域制限、多重接続なし、で動作します。
2.ジャンボフレーム(MTU ~9KB)が使えない環境でHpFPを使用している
9KBだと接続あたり10Gbps~15Gbps出せるところが、1.5KBですと3Gbps程度に低下します。
HpFPについては、このほか
・コマンドの hpfp-sndbuf/hpfp-rcvbufオプション
※通常はRTTやロス率が非常に大きい(回線品質が悪い)環境で利用する想定のオプションです。
・OSオプション(ネットワークバッファ設定)
・CPUの省電力モードの影響
なども関係します。
3.暗号アルゴリズムに AES256/CBC が選択されている
AES256/CBCの場合、AES-NIによるアクセラレーションはかかっていても、暗号処理性能単体ではCTRモードより悪くなります。
以下も参考にしてください。
⇒性能が出ない場合 (1G環境以上)
⇒性能が出ない場合 (40G/100G環境)
Q2.大きなファイルを転送した場合に、途中からスピードが落ちてしまいます。
A.以下に掲載するキャッシュへの書込みは高速なものの、キャッシュから物理媒体への書込みがボトルネックとなり、途中から書込み速度が低下するといった現象が発生する場合があります。
・OSのファイルシステムキャッシュ
・ディスクキャッシュ
通常、キャッシュサイズ相当の数GBを超えるファイルを転送する際に、観測されることがあります。
使用されているディスクの書込み最大速度の公称値が確認できる場合は、目安としてご確認ください。
公称値が律速後の速度であれば、物理的な書込み速度の上限に達している、などの判断材料になる場合があります。
対策としては、高速なディスクやストレージシステムへのアップグレードなどをご検討ください。
ディスク周りの性能問題については、以下も参考にしてください。
⇒性能が出ない場合 (1G環境以上)ー3.ディスクの書き込み性能の限界